防火戸、防火シャッター、防火ダンパー等の防排煙端末機器の結線で送り結線なるものがある。
1警戒の中に複数台の端末機器が存在するときに一斉に起動させると、受信機の起動電流がもたずにヒューズが飛んでしまう。
所謂、容量オーバーってやつ。
送り結線で順々に起動させれば、理論的には無限台数の端末機器を起動させることができる。
実際、過去にムは排煙口25台を送り配線で現場を収めたことがある。
これ、今では連動中継器なるもので送り結線をするのだが、昔はそんないいものが無かった。
じゃあ昔はどうしたか。
誰が考えたのか知らんし、いいのか悪いのかなのだが、【DC(共通線)送り】(ムはそう呼んでた)でやっていた。
これ、ちょっと曲者で、簡単そうで難しい。(と思う)
回路図が読める人の感覚で考えると、D(起動線)を送り結線とするのが普通だ。
だが防排煙でこれをやってしまうと応答信号が帰らないばかりか起動電圧が共通線に回り込んでヒューズが飛んでしまう。
そこで誰が考えたのかDCを送れば上手くいくんじゃね?と昔の先輩たちはよく考えたものだ。
こうすることにより容量が稼げるのでヒューズも飛ばないし、応答信号もちゃんと帰ってくるのである。
古いビルなんかでは端末機器が多いと殆どこのやり方で結線されている。
代表的なのはエスカレーター周りの防火シャッターなんかがそうだ。
だから、回路図は読めるが経験の浅い若い防災屋さんとかはチョット理解に苦しむ結線である。
ましてや電気屋さんではもっと苦しいかもである。
担当者「ダンパ6台を電気屋さんが結線してくれたんだけど、受信機のヒューズが飛んで上手くいかないんだよね。」
ム「6台は多いですね。たぶん容量オーバーですね。」
担「?なんか良く分かんないけど、何やら電気屋さん、送り結線でやったって言ってるのだけど何で上手くいかないんだろう??って」
ム「へー、その電気屋さん、送り結線を知ってるなんてすごいですね。そんなの普通は防災屋じゃないとできないですよ。」
うーむ、もしかして。。。
ム「昔の防排煙の送り結線ってチョット特殊なんですよ。」
担「??なんかよく分かんないけど、ムさん見て頂けますか?」
てなわけで現地確認。
案の定だが6台とも【D送り結線】でやってある。
で、6台ともDC送り結線に直して、再度試験したらヒューズも飛ばず、応答信号も上手くいった。
担「???なんかよく分かんないけど、ムさん、どうやって直したのか電気屋さんに教えて頂けますか?」
ム「いやーこれの説明は難しいかも・・・(正直、面倒くさい)」
「そうだ、自分が昔残した資料があるから、これ電気屋さんに見せてあげてください。」
そこに、そこそこできる結線した電気屋さん登場。
電気屋さん「え、防災屋さんどうやって直したの?」
ム「担当者さんに昔書いた結線図送ったので、もらってください。」
「電気屋さん、目の付け所はすごく良かったけど惜しかったですね。」
電気屋さん、結線図見ながら
電「????なんか良く分かんない・・・」
ム(無理かな・・・)
防排煙送り結線←(拡大して見たい方はこちらをクリック)
因みに30年前にムが書いた結線図←(拡大して見たい方はこちらをクリック、見なくていいけど。。。)