消防署への申請書類として<防火対象物使用開始届出書>なるものがある。
いわゆる<使用開始届け>というもの。
通常は設計・内装業務に携わる建築関連の方たちが申請する書類である。
当然、消防設備工事が仕事の防災屋の範疇ではない。
(と、多分言い切っていいと思うのだが。)
まあ少なくともウチは防災屋なので消防設備関連の申請が本職である。
ところが稀にウチの元請けさんには消防対応が全くできない設計屋さんや内装屋さんがいる。
しかも、そういった方たちは消防に申請する書類なんだから防災屋の仕事だと思っているみたいである。
今まで何度か結局断り切れず仕方なしに使用開始届けも、つ・い・で・に作成して申請してきた。
作成といっても内装図面一式を印刷して綴じるだけなのだが、これが結構大変。
でもムは律儀だから、ちゃんと消防と打ち合わせして設計屋さんなりとの橋渡ししてあげるのである。
そんなだから防災屋なのに、建築基準法も基本的なことは大抵分かるようになってしまった。
まあ訳分からない人が消防打ち合わせ行って話をグチャグチャにされるのも嫌だというのもある。
消防検査日も自分の予定で決められるというメリットもある。
でも、このお人よしの性格のせいで、仕事が一向に減らないのであろう。
渋谷の新規飲食店入居の案件にて。
(たぶん)設計屋さん「店のオーナーが言ってたけど、やっぱりこういうのって消防に行かないとまずいのかな~?」
ム(うー、、、またそこから(-_-;)
「そうですね、防火対象物の工事計画書を作成して消防に申請して下さい。」
設「えー?」
ム(えー?じゃねーよ(-"-)
「申請書は東京消防庁のサイトからダウンロードできますよ。」
設「いやーそんなのやったことないよ。防災屋さんお願いしますよ。」
ム(この人、今までどういう仕事してきたんだろ(?_?)
「ん~使用開始関係はウチの仕事じゃないんですよねー」
設「しようかいし・・って、消防の申請って防災屋さんが全部するんじゃないの?」
ム(イヤ×100万、違うから、全然違うから(;´Д`)
「防災屋は消防設備の届出だけですよ。
防火対象物の届出って、建築や内装関連、厨房設備とかの申請があるんですよ。
それらは防災屋の範疇じゃないじゃないですか。」
設「そうなんだ、、、やったことないし困ったな。。。」
ム(はいはい、分かりましたよ(~_~)
「えーと、今回の工事に関わる図面や資料、全部揃えて頂ければ作成して代理で消防提出してきますよ。
但し、専門外なのであくまで代理です。
消防から難しいこと言われても答えられないので、そのときは連絡します。」
設「ありがとうございます!
その分のお金は払いますので!!」
ム(当たり前です(-_-メ)
「承知いたしました。」